第13話 頭でっかち’s転校生in賢(かし)コトリオ

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 ん? 大事な役って? でも、岡本っていい奴だな。  司令塔を得たおかげで出場までのルートが見えたような気がした。  ラッキー! ついてるぞ。これならそこそこいいとこ行くかも。こういうの、イケるかもって言うんだろうな。知らんけど、も付けとこう。 「そろそろ、行こか」  壁の白い時計を見上げて仙頭が椅子をガタガタさせて立ち上がる。 「ほな、放課後、体操服で集合な」  …体操服…。やっぱり走るのか…。テンション下がるな~。あ、そうだ。このことは内緒にしておかないと…。  大事なことを思い出して東雲はドアに向かう二人を呼び止めた。 「あ、あのさ…。このことは皆には内緒にしておこうよ」 「なんで?」  と、仙頭。細めの眉が寄っているが前髪の向こうに見えた。 「だって…予選で負けたりしたらカッコ悪いし…冷やかされるのもヤだし」  岡本はちょっと首を傾げたが、人差し指で前髪をくるくると巻いた。 「そやな、その方が集中できるかもな。それにいきなりテレビ出演!ってカッコええしな」 「おう、ええな、それ」  東雲はほっと胸を撫で下ろした。
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