第13話 頭でっかち’s転校生in賢(かし)コトリオ

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「いや、皆、仲はエエんやで。けど、東雲は学年一番のくせに西門やスポ推の連中とつるんでるから…」  いや、俺だって意外なんだ。それもこれも西門の強引さでというか…。 「まあ、そんなんどうでもええわ。楽しくやろうや」  取り繕うように笑って岡本は肩を竦めた。  見かけによらず案外男っぽい感じだな、岡本は。  キンコーン。一回目の予鈴が鳴った。グラウンドで朝練していた野球部の連中が一斉に片付けを始める。廊下の窓から見下ろした体育館。その中できっと西門たちも慌ただしく動いているだろう。  俺もこの三人で戦うから。負けないよ、西門。きっと、点をもぎ取ってみせるから。  東雲は密かに拳を握った。  今日の教訓  イケる、と、知らんけど。この言葉はO阪弁の要らしい。知らんけど。
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