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「…やっぱりだ。おにぎ○せんべいって、西日本中心で売ってるんだね。俺、東京で見たことなかったもん」
「ホンマか!」×2。
そんなに驚かなくても。コンビニに知らないお菓子は結構あるけど…。ぼん〇揚げとか鶯ボー〇とか…。
「東京モンは絶対損してるで! お○ぎりせんべい食えんて!」
そんなに血相変えなくても…。O阪大好きなのは、皆、西門と一緒だな…。
東雲は小さくため息をついた。
「仙頭くん。君、もし東京の大学行ったらきっと苦労するよ」
「行けへんわ。俺は阪大志望や。…ほな、東雲は何が好きなんや?」
仙頭が強い口調で聞いて東雲の顔を覗き込んだ。
好き…? 好きって…。そういえば、俺、何が好きなんだろう…。チョコは嫌いじゃないけど。ポテチだって…。
東雲は視線を迷わせた。目に映る商品の中から、好きの単語に続くものを焦って探す。
のど飴にグミに…。俺の好きなのは…。
ふと、笑い声が聞こえたような気がした。ふわっと浮かんだ、西門の笑顔。
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