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好みのおやつを手に入れると、3人はグラウンドと校舎を結ぶコンクリートの広場に向かった。いつものように広場はヒップポップのグループが占領している。3人は広場に面した階段に腰かけて、それを眺めていた。
「ひとり、とびきり上手い生徒がいるね」
茶髪のボブショートの生徒だ。長い手足を勢いよく動かして踊るさまはスポーツに似ている。
「比良やん。D組やろ?」
仙頭が呆れたように東雲を斜めに眺めた。
「ホンマ、東雲はスポ推連中しか知らんな~」
「人覚えるの苦手なんだ…」
そういえば、話しかけられたことがあったような…。こんなんばっかりだな。
岡本に笑われて、東雲は言い訳しつつ少々反省した。
「話変わるけど…クイバトって運に左右されることが多いねんな~」
おにぎ○せんべいを頬張りながら、いきなり仙頭がぼやいた。東雲も同じようにおにぎり○んべいをかじった。
甘辛くておいしいけど…この指のベタベタ、どうするんだろうな…。後で洗おう。
「確かに。あのハズレとかあんのは、ひどいよな」
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