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他に柄あったん? どこの店や! 教え~や! 尊敬と感心の声が飛び交う。
「○○商店街の××洋服店! オカンの行きつけや!」
阿部が自慢気な大声で披露する。
おお! あのおばちゃんに人気の商店街な。穴場やんな! 行ってみるわ! 俺も欲しい! ザワザワとさらに騒がしくなる。
うわぁ…。なにこれ…?
東雲はさらに呆気にとられて、固まってしまった。
もしかして、来週はみんなO阪名物のパンツで…。くらくらする…。
「東雲、どしたん。安す過ぎてビビってんのか~?」
阿部が東雲の前でくるりと回って、親指を立てて見せた。
「おもろうて安いって、凄ない?」
もしかして…安く買ったの、自慢なのか? 東京は…どっちかと言うと…高い方が自慢だったような…。
「東雲。早よ着替えな。マジで時間ないで!」
西門に肩を掴まれ、東雲はハッとした。
「う、うん。わかった。先、行ってて」
やっぱり気恥ずかしくてノロノロする東雲。人が減るのを待つ魂胆だ。
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