第3話 文科系's転校生in運動系's体育館

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 助かった…。もう無理~。案外いいセンセなのかも…。  それくらい、東雲はへなへなだ。へたり込んでゼイゼイと息を繰り返す。  二人一組の柔軟体操が済むと、ゴール練習が始まった。その後、広い体育館内で全コートを使ってバスケのトーナメント戦が始まった。 「……」  ようやく息が収まってきた東雲は、少し離れた入口辺りからゲームを眺めていた。  あ、ぶつかった。跳ね飛んだ…。転んでるし…。うわ、肩、思いっきり当ててないか?  なんか…激しいな~。さすが男子校。でっかい犬の子がぶつかり合うみたい。容赦ないな~。 「どけどけどけどけーーー!!!」 「誰が行かすか! ボケー!」  あっちこっちで怒号と共に派手な衝突の音。ダンダンと床を踏み鳴らし走り抜けていく生徒たち。激しく転がって、足を掛けたの掛けないだのと言い争いも始まる。 「やったな!」 「ボケっとしとるからや!」  コート周りの応援にも熱が入り、怒鳴り声と歓声が響く。
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