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西門の気を逸らすように井藤が急に声を上げた。彼らがO阪名物に喰いつくのは当然だ。
うわ、こんなん知らんで! 弟おったんか? 銀行、言いそうやな~と口々に意見を飛ばす。ワイワイやかましいのが彼らの通常運転だ。緊迫した空気の中、東雲たちが勝ち残った。
「おお~! やった~!」
「ようやった! ええぞ、東雲!」
タイガー〇優勝並みの弾けようで皆が畳の上でどんどん飛び跳ねた。
「兄ちゃんら! 床抜けんで!」
「お、すまんすまん」
百香の怒鳴り声に慌てて一斉に腰を降ろす。画面が変わって3チームの最終戦に突入していく。
「しかしすごいで! 最終戦まで残ったなんて! でかでかと関西波花って出てるやんか!」
「ガッコの名前、めっちゃ売ったな~! やったで!」
阿部と井藤が目くばせした。宇野がおろおろしながら周りを見回した。
「うわあ、どないなるんやろ。だれか聞いてないんか? このキンチョ―耐えられへんわ」
「知らんのや。ラ〇ンも既読付かんし」
「うわ~! ドキドキする! 頑張れ! 東雲、岡本、仙頭も!」
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