第1話 東京's転校生 in O阪'sど真ん中

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「いや、あのスペシャルじゃなくても…。フツーので…。で、牧場とは…」 「めっちゃ旨いんやで! いっぺん喰ってみ~て。こう、ハンバーク、ドーン! エビフライ、ガーン! 魚のフライにポテサラ、ドドーン! やで!」  だ~か~ら~近いって! わかった、わかったから! それにそんなに揚げ物ばっかりは…。  東雲の顔にそう書いてあったとしても西門は引きそうにない。上背(うわぜい)のある身体が机を越えて更に近寄る。 「あ、それから一応、はぐれた時の為にラインのID教えといてぇや。携帯電話ちょい貸して」 いつの間にか当然のように手には携帯電話。 「はぐれた時って…。そんな広い? ココ」  ちょっとびっくりしながら、東雲は押されて携帯電話を出した。すかさず西門が受け取ってQRコードを写し取る。 「よっしゃゲット! わい、GJや! ひゃっほう!」  え? ど~ゆうこと? なんでガッツポーズ? それ独り言? 聞こえてるけど。あっけにとられる東雲に携帯を返し、西門が窓の外から見える建物を指差した。 「ありがと~な。でな、あそこが食堂や」
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