第4話 意地っ張り's 転校生inお節介sクラス①

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第4話 意地っ張り's 転校生inお節介sクラス①

 4、5日後、東雲が転校早々に行われた実力試験の結果が発表された。 「東雲~。名前、廊下にバーン! と張り出されてたで~」  休み時間、どこからか帰ってきた西門は椅子に腰かけると、当然のように東雲の机に肘を置く。 「え? な、何で?」  訳が分からず目を丸くする東雲。 「試験の成績やがな」 「え? 何だ…。そんなことするんだ、この学校」  ほっとしたのは、理由がわかったのと、それなりの成績が取れたからだ。 「せや。上位30位だけやけどな」  今時、珍しいな~。予備校みたい。ま、それなら載っててよかった。確か…150名ぐらいだっけ。この学年は。 「どのへんだった?」  順位を聞いた東雲に、西門はVサインを作って見せた。 「2番?」 「ちゃうがな。勝利のVサインや。ドドーン! といっちゃん上! すごいねんな~。自分、ホンマ頭ええんやな~」  おお~っと、聞こえたのか周りの生徒たちが一斉に声を上げた。  え…。俺が一番?  すげ~! これ、うちのクラス、ちょー得したな! 加点GETやん。周りの生徒たちが口にする言葉の意味が、東雲にはよく解らなかった。
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