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数日の間に、東雲はかなりのクラスメートと言葉を交わした。質問もあったし、部活の勧誘はもちろん、いろいろだ。それぞれが皆、気のいい連中に思えた。
O阪人の気質なのか、おせっかいぎみなのも同じだ。
「東雲~。これやるわ。O阪限定、じゃがり〇やで」
休み時間、どこかからポーンとお菓子が飛んでくる。
うわ! いきなり…。いや、貰う理由もないのに…。
「あ、ありがとう…」
受け取るのが精いっぱいの東雲が顔を上げると、おう、と答えた生徒がもう誰なのか分からない。
掃除時間、モップやホウキで素振りをする連中が東雲のバケツに手を伸ばす。
「…持ったるわ。よろけてるやんか」
「ホンマ、自分、めっちゃ重たそうにバケツ持つなあ」
そんなことないと思うけどなあ…。そんなにひ弱に見えるのかな、俺。
東雲はそれほど小柄でもないが、薄っぺらい。体育の着替えで筋肉がないのはバレバレだ。断っても結局は押し切られる。居心地がいいのか悪いのか、混乱する日々だ。
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