第4話 意地っ張り's 転校生inお節介sクラス①

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 頭のいい奴も多いはずなんだけどなぁ…。偏差値高いんだけど…この高校。  最初に仲良くなったのが西門だったせいか、東雲の周りはなぜか体育会系の生徒が集まった。前の学校ではありえなかったことだ。 「東雲ー! ちょ、これ、ざーっと教えてくれへんか! 宿題、当たんねん!」  井藤が東雲の机に突進してくる。まるでヘッドシュートの勢いだ。  でも、やっぱり、…遠慮はないよな…。 「…どこ?」  そんな(すが)るような目で訴えなくって…。漢文のワーク持って泣きついてきたの、何人目?  少々苦笑しながら東雲はシャープペンを回してページをめくる。ふと、西門の言葉が頭を掠った。  できるヤツが、でけへんヤツに教えんのは当たり前やないか。  そういえば…。  東雲はバスケの試合の授業を思い出した。  西門はみんなにパスして、シュートのチャンスを振ってたっけ…。ま、いいけど…。 「このレ点があるから、こっちを先に…」  漢文をなぞる東雲の細い指先。覗き込んでくる生徒たちで、すぐに周りは人だかりだ。後ろから覗き込んでくる奴もいる。 「え? 井藤、どこやってんのん?」 「へー。もっぺん、もっぺん、ササーッと頼むわ」  やっぱり暑い…。しかも暗い…。近すぎるって…! 離れ~ろ~~。  東雲は窓に追いやられながら漢文を解いた。
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