17人が本棚に入れています
本棚に追加
/220ページ
第5話 意地っ張り's 転校生inお節介sクラス②
時間は一か月ほど前に戻る…。
おおお…! なんちゅーか、シュッとしとんなあ! さすが東京モンや!
思わず“!”がいっぱい浮かんだ。
それが西門の、転校生への最初の印象だ。
「東雲は東京の高校から転校してきたんや。O阪は初めてやから、仲ようしたりや」
黒板に書かれた名前。真鍋が紹介する間、ざわめきが走った。
「東の雲でしののめっちゅーんか」
「初めて知ったわ。なんか難しい名前やな~」
席に着く東雲が西門の横を通り過ぎて行った。
お、なんやええ匂いまでするやん~。これが東京の匂いかいな~。
鼻をヒクつかせた西門の先を、爽やかな風が吹いた気がした。たぶん、外国製の洗剤の香りだろうが、そんなことを西門が知るはずがない。見上げた西門は穴が開くほどマジマジと、転校生を眺めてしまった。
髪サラサラやん。頬っぺたスベスベそうやし。首、細っそ~。肩、薄~。でも、姿勢ええな。いや、ホンマ、細長くてシュッとしとるわ。しかも、なんつー賢コそうな面や。
席に着いたかどうかのタイミング。思わず西門は振り返っていた。
「自分、めっちゃ別嬪さんやな」
何やろ、この感じ。チョー高そうやけど、ツンと鼻高々な感じがせえへん、みたいな…。
ゴージャスやないけど、さらさらキラキラでキレイで…。
なんや、目が釘付けや。あ~、わいにはよう分からん、別嬪でええやん!
席に着いたかどうかのタイミング。思わず西門は振り返っていた。
最初のコメントを投稿しよう!