第5話 意地っ張り's 転校生inお節介sクラス②

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 あら、そーなんや。そりゃ寂しいな。うんうん、と西門は頷いた。 「だから、成績のことが気になって…。後、前の学校のことが…」  語尾が小さくなっていく。 「あ、いや。とにかく…俺、嫌な奴だったよ…。ゴメン」  一旦言葉を切って、東雲は息を吸って思い切ったように口にした。小さく頭を下げる。 「で、いろいろありがとう。席を変わったら、言えないかもしれないから」  慌てて振り返った西門は思わず言葉を切った。 「…なあ…」  口元を一文字に結んだ東雲の顔がすぐ側にあった。メガネの向こうの目がほんの少し、うるんで見えた。とたん、西門の頭の中でヤバい! と緊急サイレンが点滅した。  うわ、わい、ホンマに()なやっちゃ! 責めてるみたいやんか…。いかん! このままやったらツレに戻られへん! ど、どないしょう! せや、こっちからちゃっちゃと謝ってしもたらええんや! 「わかった…いや、ホンマは、よーわからんけど」  声が上ずらないようにするのに必死だ。 「でも、東雲なりの事情があったんやな。わいも意地張って悪かった。謝るわ。ゴメンやで!」  勢いよくツンツン頭を下げる。
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