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えーっと、次、どうしよ…。そや! とりあえず、今は話題、変えな!
「えー、あーっと…。東雲、おとんと二人暮らしなんやな。ほな、晩飯はどないしてんの?」
「…おとん?」
「おとんは…お父さんやがな」
「ああ、週二回は家政婦さんが来て…。父が早く帰った時は二人で作るけど、大抵は遅いから…。外食かコンビニか冷食か…」
いきなり問われた東雲は小さな声で呟いた。
「冷? なんや? もしかして、冷凍食品?」
黙って東雲は頷いた。少し落ちた視線と寄った眉根に感情が出ていた。
うわ。そんな顔、せんといて~や。なんや寂しそうやんか。東雲、ホンマは冷食嫌いなんかな。えっと…なんか、うまいモンでも…。あ、そや! エエこと思いついたで!
「東雲、たこパしよ!」
西門の表情がぱあっと明るくなった。ついでにポンと両手を打つ。
「たこぱ?」
聞いたことがない、というように東雲が聞き返した。
「何? それ」
「何って、たこ焼きパーティ! O阪で歓迎パーティゆうたらたこパや!」
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