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席についた東雲が辺りを見回した。
あ、こっち向かんかな~。東雲~。わいはここやで~。お! 目が合うた!
心の中で念じたせいか、東雲の目が西門を見つけた。
すかさず西門は椅子に座ったまま長い右手を大きく振った。
「東雲~。放課後、待っててや~」
相変わらずの大声。東雲が遠慮深げにちょっと屈んで、腕の隙間から小さく手を振る。
うわ。なんか、おもろい仕草! しかも、東雲がやるとめっちゃ可愛いいやんか!
「お~! 東雲がわいに手ぇ振ったで~!」
西門が思わず立ち上がって叫んだ。さらに両手を振る。
「何、仲良しアピールしてんねん!」
隣の席の井藤に突っ込まれて、どっと周りで笑い声が上がった。
あ、東雲が手ぇ引っ込めてしもたやんか! 顔、赤なってる。恥ずかしがり屋やな~、東京モンは。遠慮せんでええねんで!
満面の笑みで、西門は満足そうに腰を降ろした。
わいの気合いメモ!①
ちょい調子狂うけど、東京モンに大阪のうまいもんバンバン教えたんで〜! ど〜んとこいや!
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