第6話 関東's転校生in本場たこパ

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 今では何だか遠くて懐かしく感じる。SNSや電話はしているものの、やはり家族が離れてしまった変化は大きい。  ピコン!  携帯電話が小さな音を立てて東雲に知らせた。  あ、そろそろ、西門の部活が終わる時間だ…。  東雲は図書室を出て校舎の入口に向かった。もう辺りは薄暗くなっている。4月になっても、さすがに夜は肌寒い。校舎の入口の側に立つ数本の大きな木の下が待ち合わせ場所だ。  でっかい木だな…。歴史がある学校だったっけ、ココ。枝からは黄緑色の新芽が大きく育ち始めている。 「おお~い! 東雲~!」  そこへ西門が大声で叫びながら駆けてきた。大股で飛ぶようだ。 「待たせても〜たな東雲。ゴメンやで!」 「いや、そんなことないよ。本、読んでたし…」 「へ~。さっすが、学年一やな~。わい、今日は何やそわそわして…顧問の太田に怒鳴られっぱなしやったわ」  あははは~! と豪快に笑って西門はその場で何度も跳ねた。  とりあえず2人して駅に向かう。お互い電車通学で、聞くと同じ線だった。ただ、方向が逆だ。朝練のある西門とは時間がずれるから、駅でも会うことはなかった。
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