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うるさいぐらいって…。俺の事、西門はお母さんにどんな風に話してたのかな…。それにしても…、ホント、O阪のおばさんってヒョウ柄とかトラ柄とか着るんだな~。
噂では聞いてたけど、見るのはあんまりなかったもんなあ。でも、不思議と似合ってるなあ~。
東雲は戸惑いながらも頭を下げリンゴを手渡す。
「初めまして。東雲といいます。今日はお招き頂きありがとうございます。お邪魔します。これはご挨拶に…」
ヒューと口笛が鳴った。
「ありがとー。美味しそうなリンゴやな。こんな品のええ子、あんたの友達で初めてちゃうか? シュッとしてるやん」
「はいはい、オカン、もうええって」
シュッとしてるってなんだろう…。
楽しそうに笑う母親の背を押して、西門は東雲を手招きした。やっぱりタイガー〇グッズで溢れる廊下を抜けると、リビングに出る。キッチン前の大きめのテーブルの上にはスーパーの袋やたこ焼きの材料で一杯だ。その向こうに続く広めの和室から大声が掛かった。
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