第6話 関東's転校生in本場たこパ

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 評論家さながら、そんなことが頭の中を駆け抜けていく。熱くて口の中でたこ焼きをはふはふしたものの、ぱあっと明るくなった東雲の表情で伝わったのか、西門が自慢げに胸を張る。 「旨いやろーー?」  そして、大きな皿を東雲の方に引き寄せた。テーブルにはなぜか、たくさんのおにぎりがある。 「あ、これも食べや。東雲。さっさとせんと()くなんで」 「あ! 俺も!」 「何個、食うてるねん!」  ワイワイ言いながら四方から伸びてくる手でどんどん減っていく。  え? たこ焼きがオカズ? 炭水化物×炭水化物。これがたこ焼きパーティー? 「熱っつ…。あはは」  何だかよくわかんないけど…。何か、もう、俺の常識越えちゃってる。スゴイや。  東雲は久しぶりに声を上げて笑っていた。  次を頬張ろうとした東雲が、熱い上に楊枝がうまく使えなくてたこ焼きを取り落とす。そんな些細(ささい)なことが可笑しくて、皆でゲラゲラ笑った。  たこ焼き鉄板に大きく切ったタコを投入しながら、井藤が言った。 「なんや、そんな風に笑うと東雲、可愛いなあ」  ホンマ、ホンマと皆も笑った。
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