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「最初、ツンとしとったよな」
「東京モン、気取ってるう⤴って感じやったな」
またひとしきり笑い声が上がった。東雲も一緒に笑ってしまった。
どんな風に思われてたんだか…。しょーがないだろ、それが普通なんだから。それにしても、可愛いはないよな。
「あのさ、俺、男なんだから…」
東雲は口を尖らせたが、隣で叫んだ阿部の声にさえぎられる。
「あ! ミスコンどぉや? 学祭の!」
「おお! ええやん! 東雲なら優勝やで!」
栗栖が大声を上げてタ〇ガースのメガホンを振り回した。クラスの連中がタコヤキやら焼きそばやらを頬張りながら、おおー!と気勢を上げる。
「ちょ、ちょっと!」
いや、何だ、それ。ミスコン? そんなの絶対、お断りだから。
「な、圭! 東雲ならいけるで!」
「え?」
西門はそやなと言いかけて慌てて口をつぐんだ。
「ちょい待ち。東雲、めっちゃ嫌そうな顔してるやん。大体、そんなん先の話やし…。今日は歓迎たこパやで、そんなんどーでもええやん! それより…第二弾はチーズ味やで!」
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