第1話 東京's転校生 in O阪'sど真ん中

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「正解や」  橋本が満足そうに頷き、周りからほ~っと声にならない歓声が上がった。東雲には意味がよく解らなかった。  確かここ、結構な進学校だったはずだよな…。  席に返ると、また西門が振り返る。 「かっこええやん。お茶漬けサラサラやな」  なんだよそれ。褒められてんの? それとも嫌味かな…。  前の高校のことが頭を掠る。 「フツーだよ」  東雲は社交辞令的に答えた。 「後で教えてくれへん?」 「……。それは先生に言った方がよくない?」  やっぱり関西人って遠慮ないってホントだな。  東雲の遠回しのNOに西門はニヤッと笑った。 「いや、自分に、頼みたいねん」 「え?」  何で? 変な奴。  頭の中に湧き上がる?マーク。やがてチャイムが鳴り一時間目が終わった。休み時間になると転校生の周りには人だかりができた。
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