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西門が寝っ転がったまま東雲の背を叩いた。
「次はカタキ、とってや~」
「………」
つ、ついて行けないかも…。軽くめまいが…。疲れる…。
O阪の人間って、みんなこうなのか?! ホントに?!
くらくらとした視界に耐えていた東雲とは裏腹に、何事もなかったように西門は長い金属の尖った棒を彼に手渡した。
「そや、東雲。やってみるかー?」
「え? あ、うん…」
これ、なんて言うんだろ…。
さっき言った手前、断ることもできず半分固まったタレの中に棒を沈める。
こう…くるっと…。え? 何で回らないわけ? うわ、割れた。このはみ出たの、どうするんだ? うわわ、熱! あ、タコがはみ出て転がった! ちょ…焦げてきたー!!
「すげえ! 東雲、不器用やなー」
「さすが東京モンや、もんじゃ焼きにする気やな!」
ふざけんなー! 言っちゃなんだけど、もんじゃ焼きだって作ったことないよ! げらげら笑うなー! O阪人は遠慮がないったら…。
「圭、牛乳もらうでー」
別の意味で遠慮のない栗栖が一声かけて冷蔵庫を開けた。あ、俺も俺もと阿部も井藤も後ろに群がる。
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