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和馬を産んでから、初めて母乳を飲ませた時、母になれた事を実感した。
小さな手の平に、人差し指を乗せると、ギュッと握る和馬。
「暗闇に飲み込まれた時、あなたに沢山助けてもらったね」
そう言葉にしたのは、私の本音。
過呼吸を起こし、暗闇に飲み込まれた時『ママ、僕が居るよ』と言って私の前に、姿を見せた和馬。
和樹の親が来た日もそうだった。
真っ暗闇の中……『パパが待ってるから行こう』と言って私の手を握った和馬が、光のある方に連れて行ってくれた。
『もうすぐ産まれるよ』
和馬がそう言って消えた時、和樹の声が聞こえて来たんだ。
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