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『裕香、俺達の大事な和馬が、無事に産まれた。だから、なんも心配ねぇから、目を覚ませ』 その言葉に導かれるように瞼を開けると、マスクをしている和樹が居た。 「…和……樹…」 「良く頑張ったな」 和樹の名を呟いた私に、そう言ってくれた和樹。 すると、明美先生が私の胸の上に和馬を乗せた。 ウギャーウギャー! 和馬の元気な泣き声を聞いて涙が溢れ出した。 『裕香、和馬を産んでくれてありがとうな』と言ってくれた和樹の言葉を聞いて素直に嬉しいと思った。
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