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和馬が産まれたのは、4月28日、夜10時21分。 3300g。 まだ小さいけど、私の人差し指を握る力は強い。 母になれた喜びを知り、私の母もそうだったのかも……と思えた。 夕方、病院に戻って来る和樹からは、シャンプーの匂い。 作業着ではなく、スエット姿の和樹。 その時間には、和馬が私の病室に居る。 「和馬、ただいま」 恒例のように、そう言って和馬を抱く和樹。 誰よりも頼りになる私の旦那様。 幸せって、こう言うものなのかな?……と思った。
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