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部屋の内装は、全てバリアフリー。 だから、お爺さんの足に負担がかからないと思いながら、玄関に入ると車椅子が置いてあった。 「それは、兄さんの家の中で使う車椅子なんだ」 私とお爺さんが靴を脱いだ時、玄関に居る翔太君がそう言った。 『外用と家用は分けねぇと、衛生に悪いからな』と言った和樹が、リビングのドアを開けてくれた。 「おぉ、広くて良い部屋じゃ」 リビングを覗いたお爺さんは、そう言うと中に入る。 翔太君が気になり、振り向くと、車椅子から車椅子へと器用に乗り換えていた。
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