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「今夜は、遥さんが買ってくれた肉で、すき焼きってどうよ?」 恭平君は、ヒラヒラがついたピンクのエプロンをつけていても、恭平君は変わらない。 「和樹、今夜は飲むだろ?」  遥さんの問い掛けに『あぁ』と答えた和樹。 「新しい家は良いの」 部屋から出て来たお爺さんは、そう言いながら私の前の席に座った。 そこでふと気づいたのは、食卓テーブルの椅子が増えている事。 「8人掛けじゃ、ちいせぇから10人掛けに買い替えた」 私の心の中が分かったように、そう言った和樹は、缶ビールのプルタブを開けている。
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