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「何から何まで、和樹に世話になっておる。ワシが出来る事は、和樹の背に墨を入れる事じゃな」 お爺さんの言葉に、私は強く頷いた。 本音を言うと、私が入れてあげたい。 でも、私では上手く色を出す事が出来ない。 そんな事を、入院している間、お爺さんと和樹と何度も話し合った。 話し合った結果、私が描いた下絵を参考に、お爺さんが墨を入れる事に決まった。 私は、和馬が寝ている間なら、少し手伝うけど、人の身体に墨を入れた事がないから、お爺さんの指示に従うだけ。
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