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「兄さん、刺青を入れるって本当なの?」 翔太の問い掛けに『あぁ』と答えた俺。 自分のガレージで仕事をする様になったら、墨を入れてくれと爺さんに伝えてある。 「海にもプールにも行けなくなるよ」 「裕香も入れてるから、今更だ。それに恭平も遥も、墨が入ってっからな」 「そうだよね。僕は遥さんの背中を見たんだ。2匹の龍は、兄さんと恭平さんなんだって」 すっかり遥に懐いた翔太だが、遥が柳瀬組の若頭だと言う事は知らねぇ。 知ったとしても肩書で人を決めつける翔太じゃねぇ事は、俺が1番良く知っている。
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