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「和樹、土曜日の夜から彫る事にするかの。熱が出たら、仕事に支障が出るからの」
夕飯を食べながら、そう言った爺さんに『あぁ』と答えた俺。
『僕、見学して良い?』と聞いた翔太に爺さんは『かまわぬ』答えた。
「ところで、なんで爺ちゃんは、裕香姉さんの事をレイちゃんて呼ぶの?」
翔太のその問い掛けに答えたのは裕香。
「お爺さんに初めて逢った時、名を名乗らなかったから、お爺さんがレイコってつけたの」
「そうなんだ。僕は、やっぱり裕香と言う名前が合ってると思うんだ」
裕香と翔太のやり取りを目尻を下げて頷く爺さん。
それからも、色んな会話をしながら、食べた夕飯は美味かった。
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