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「木彫りと違い、自分の身体で感覚を掴まねぇと、彫り師になれないんよね」 なんて言う恭平は、本格的に彫り師として爺さんから学んでいる。 「恭平君なら大丈夫。きっと良い彫り師になれるよ」  裕香の言葉を聞いて『当たり前』なんて言う恭平の瞳は輝いている。 『んじゃ、また明日』言った恭平は帰って行った。 「恭平は、ワシよりも良いモンを彫るじゃろう」 そう言った爺さんの言葉に頷く裕香。 『爺さん風呂は?』と問い掛けると『入った』と答えた爺さんは和馬を抱いている。
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