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「和樹、これが、龍頭観音菩薩。観音菩薩の中でも、パワーが強い菩薩。そして、こっちが脇腹に入れる蓮の華」
裕香がそう言って見せてくれたのは、裕香が描いた下絵。
その下絵を見て、俺は爺さんに言った。
「恭平も彫る事が出来るなら、させてやってくれ。俺にとっちゃ大切なダチ。そのダチが、彫り師として一歩踏み出せるなら、俺の身体を使ってもかまわねぇんだ」
ダチと言う言葉で表せる事が出来ねぇくらい大切な俺の親友。
恭平の為になるなら、それも有りだろう。
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