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「レイちゃんは、また更に絵が上手くなったの」 お爺さんの声が聞こえ、私は椅子から立ち上がる。 『お爺さん、今、お茶を入れるね』と声をかけ、冷蔵庫で冷やしてあるお茶をグラスに注ぐ。 「恭平は、もう彫り師としてやっていけるの」 テーブル席についたお爺さんは、目尻を下げてそう言った。 「私もそう思う。普段は話すのが好きな恭平君だけど、彫り師【(きょう)】になると顔つきが変わる」 お爺さんの前にグラスを置いた私が言った言葉。
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