238人が本棚に入れています
本棚に追加
/350ページ
気付けば、17年共に生きていた。
その恭平が、俺の背中に上書きをしている。
「和樹の家族に対する想いも、翔太が和樹に対する想いも、俺が背負ってやんよ」
なんて言った恭平に、何も答えなかったのは、俺のプライド。
俺の家族の人生は、全て俺が背負う。
それだけは誰にも譲れねぇ。
恭平が筋彫りを入れた後、裕香がクリームを塗ってくれている。
「僕、彫り師になれるかな?」
翔太の言葉が聞こえ、俺の口元が緩む。
ガレージには連れて行っているが、翔太は翔太のやりたい事を見つけて欲しかった。
最初のコメントを投稿しよう!