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「やっぱり、車椅子に乗ってるから無理なのかな?」
「努力もしねぇうちに、無理だと決めつけんな。
翔太が、やりてぇなら爺さんから学べ。
爺さんは、むやみに駄目だとは言わねぇからな」
翔太君の問い掛けに、身体を起こした俺が言った言葉。
何も始めてねぇのに、すぐに諦める翔太。
それも仕方がねぇんだが、前に進む事を教えたかった。
「良かろう。それもまた、翔太の進歩なんじゃからな」
爺さんの言葉に『お願いします』と言って頭を下げた翔太。
爺さんに任せたら必ず腕の良い彫り師になれると俺は思っている。
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