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門から中に入り、施設のドアを開け『こんにちは』と声をかけると、少しして、パタパタとスリッパの音が聞こえて来た。
「施設長、色々とお世話になりました。今日は夫と我が子を連れて来ました」
私がそう言うと、スリッパを用意してくれた施設長。
案内されて向かったのは、施設長室。
正直、児童養護施設には、良い想い出はない。
それでも、私の事を常に気遣かってくれた施設長には恩がある。
前に進む為にも、キチンと挨拶をしたかった。
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