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次に来たのは、和樹のガレージ。
看板には、松尾整備工場と書かれてある。
『中に入るのは、もう少し先だ』と言った和樹の言葉に頷いた私。
「殆ど、あそこの中で仕事をしている。
仕事の内容は、柳瀬組の車の整備だ。
それがねぇ時は、暁さんとこで仕事する予定になっていたが、柳瀬組の奴等は、車の乗り方が雑だから仕事が絶えねぇ」
和樹は、そう言いながら口角を上げた。
その顔を見て、私の心臓がドクンと鳴る。
「爺さんが待っているから帰んぞ」
私の頬はたぶん赤いはず。
だけど、それを知らん振りしてくれた和樹にホッとした。
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