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「なんだ。隼人の墓がある寺じゃねぇか?」
自宅に帰り、和樹が見せたメモを見た遥さんがそう言った。
「あの寺には、でっけぇ桜の木がある。その下に埋めたって事だろうな。なんか、隼人に負けた気がする」
「仕方なかろう。隼人がレイちゃんの身近に居たからの」
遥さんとお爺さんの言葉を聞いて、私は隼兄に感謝した。
「で、その指輪は?」
遥さんの問い掛けに『母の形見』と答えた。
『良かったじゃねぇか』と言ってくれた遥さんに強く頷いた。
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