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今日、私は、あるお寺に、大切な家族と来た。 和馬が1歳になった年の7月1日に、私は裕馬を産んだ。 私の身体の事を考えて2人目も帝王切開で裕馬を出産した。 子供を産む度に思ったのは、母親の偉大さ。 「やはり、裕馬だったな」 それは、裕馬を産んでから、病室に移った私に和樹が言った言葉。 家で留守番している和馬は、昼間は恭平君が面倒をみてくれ、夜は和樹がみてくれていた。 だから、和樹は病室に泊まっていなかった。 「裕香、今夜はゆっくり眠れ。また明日仕事の帰りに寄る」 そう言った和樹を見送ったのを想い出す。
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