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 海荷の名を聞いて、目玉をせわしなく動かして落ち着かなかった享子の表情が固まる。 「覚えていますか? あの時は他に同じ研究室の仲間4人と教授の馳蔵(はせくら)が一緒だった」  その名を出したとたん、享子の目は恐怖に見開かれた。悲鳴をあげたようだったが、口を塞いだタオルに全て吸い込まれていった。
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