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すぐには動けなかったが、我に返った私は瑞希の後を追った。
体が弱いからと体育も参加していなかったのに、走る瑞希に驚いた。
足の速さには自信のあった私だが、瑞希は背も高く足も長かったから追いつくまでにずいぶん時間がかかった。
気がつくと知らない公園。
冬の朝の早い時間とはいえ、二人のほかには誰もいない。
クリスマスの朝だから、子供はおもちゃに夢中なのかもしれない。
「まって、怒るなら理由を聞かせて」
理由がわからないまま放置はできない。
さすがにこれ以上は動けないようで、瑞希は息をするのも苦しそうだ。
瑞希の手を取りベンチに座らせて、私もその隣に座った。
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