のびる神様について

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のびる神の歴史と変遷  著 アルパト・ノビール              協力 野尾 由伸 前書き 私が日本に留学していた時に大学で一人の教授と知り合った。 彼の名前は野尾由伸(のびよしのぶ)今回のびる神についてのレポートの作成に協力してくれたのびる神について日本で唯一研究を行っている大学教授である。 私は日本に来て彼と出会い彼ののびる神に関する講義に関心を持ち、その歴史をもっと深く知り、日本でのびる神の事に興味を持ってくれる人を増やしたいという思いを持つようになった。 その思いの下で私が学んだのびる神の歴史についてまとめさせてもらったものがこのレポートである。 このレポートではのびる神の概要や歴史的背景、のびる神を祀る延伸神社での実体験についてを紹介させてもらう。 第一章 のびる神の概要 まず初めにのびる神の概要についてだが、のびる神は名前の通り私たちの住む世界の「のびる」を司っている神様であり、のびるを通じて私たち暮らしを豊かに彩ってくれる神様である。 今でこそ世間的に認知されていないのびる神であるが平安時代には七福神と肩を並べるほど日本人に根付いていた神様であり延伸神社に保管されている資料「新伸神絵巻(作 ※1延長)」には七福神をのびる神が率いて民に豊穣をもたらしている姿が確認できる。 因みに「新伸神絵巻」が作られる前に描かれた「伸神絵巻」は先代の延伸社神主の※2長尾延恆が絵巻のしわ伸ばしを行う際に力余って破いてしまい破棄したため現存していない(記録によればのびる神が七福神を率いるのではなく七福神がのびる神を遣っている絵巻だったとされている)。 のびる神が人々に親しまれていたことを表す資料は「新伸神絵巻」以外にも多くあり、平安美人画を大成させた※3延碓の残した手記には自身の娘の事をのびる神より出たるようなかたちと書かれ、大層美人であると評しており平安時代の美人の特徴面長の顔、鋭く伸びた目、色白の女性の事をのびる神を使い例えていたことが明らかになった。(のびる神は延碓が自分の娘を美人ということにしたくて布教した神様であるという説が提唱されてたことがあったが学会から即座に愚説と切り捨てられた。) それ以外にものびる神と人々のつながりを表す文献は見つかっているが全てを記載すると膨大な量を記述しなくてはいけなくなるので割愛させてもらう。 もしこのレポートを見てそれらの文献を読んでみたいという気になったなら来月に出る野尾教授の新刊「のびる神入門 拡張版」を購入することをお勧めする。 ※1 えんちょう 平安時代の絵師、桓武天皇に腕前を気に入られ宮廷画家としても活躍した。往年はのびる神を教祖とする伸宗を確立し、数値化できる全てのモノを伸ばし続けることで極楽に行けるという信仰を広めた。 ※2 ながおのぶつね 延伸神社(えんしんじんじゃ)の初代神主。幼い頃よりのばすという行為に喜びを覚え、髪、しわ、背丈、年貢の納め時などありとあらゆるものをのばすことに注力した。 ※3えんたい 平安時代の絵師 平安美人画の技法を確立し延碓の確立した技法は海外からも注目を集めた。彼の技法を用い描かれた絵の代表作としてすかいらーくのロゴが挙げられる。
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