運良し

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運良し

一行はマジェスティが先導しスラスラと一つ目の階段まで行き着いた。この辺りまでは時間を掛ければ誰でも来れるらしい。獣の臭いが強くなっているのを感じ緊張感が高まる。階段を降りて直ぐにマジェスティが走れと号令をかける。 「マジェスティさんアレはなんですの?」エウロパが問いかけながらマジェスティの後をついていき皆もそれに従う。 「インプだ。四肢はしっかり有ったから追ってくる!次の階層の階段まで走り切るぞ!」 「次の階段までで良いんですか?」 「インプは2階層までしか居ない。それ以上下に行くと食われてしまう。しかしインプか俺たちはツイテルぞ!四肢も有ったしな!まぁこのダンジョンでは四肢があるのが普通だがな」 「何故ツイテルのでしょう?」 「インプはかつて人間の使い魔として親しまれていた。つまり妖精にも入る。意図として訪れたダンジョンで初めてのモンスターがインプというのは使い魔ともとれて縁起が良い。そして四肢も有ったから、手も足も出ないなんて事もないという事。皆んな少し自信を持て!初めてだが俺たちはツイテルし会った場所も階段から程近い。深追いはして来ない」 マジェスティの言う通りインプは少し追いかけては来たものの、階段が見える角の前で反転して行った。 「マジェスティさん道よく覚えてますね。」イオがが息を切らさずに話しかける 「おう。此処までは毎回来てたからな。こんなに早く来れる事はなかなか無いが、、まぁ俺が現役だった頃より魔物の数自体が減っている可能性があるがな。皆んなは少し疲れた様だな。水を飲んで一服していこう。階段を降りるまでは安全だしな。」少年二人は息がすぐに整ってくる。次に器用なメティス。最後に町医者のエウロパの息が整い一行は三層目へと入っていく。
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