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第25話 統合社長と愛子の話
「あ・い・こ☆」
社長は愛子のお尻を叩く。
「なあに? た・ろ・う☆」
社長の手を握る。
それだけで社長は照れている。
「今夜はウチに泊まっていって……。」
賭けにでてみた。 社長は何と言うだろう。
「そうだな、愛子にも優しくしてやらないとな。」
話の流れで言った言葉だが、『愛子にも……』という部分が心に引っ掛かった。
「社長の好意って……浮気じゃなくて、本気ですよね? 私を愛してくれてるんですよね?」
統合社長は少し口ごもる。
「愛子は、形にこだわるほうか? それとも愛情を取るほうかな?」
「かたち……って? 結婚とか?」
「うん、そうだね……結婚とか家庭とかかな。」
「統合社長、この際キッパリと奥様と別れて私と結婚してください!」
「ああ……(そっちのほうね。)」
社長は小声で相づちを打った。
その日を境に、統合社長は急速に愛子から距離を置くように成った。
それどころか、愛子の後輩の鈴子にチョッカイを出し始めたらしい。
「社長、ちょっとお話が………一体どういう積もりなんですか?」
愛子の鼻息は荒かった。
「きっと私に飽きたのね!」
愛子は気が立って、そこら中の書類を破き始めた。
「こうしてやる! 統合社長、お前もな!!」
他の社員の通報により、直ぐに警察官が来て愛子は御用となった。
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