第33話 イケメンのお父さん

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第33話 イケメンのお父さん

その教材販売の営業所でも盛り上がるのは、イケメンお父さんと どうした、こうした………という話だ。 「いや最初は子供の教育論を語ってた お父さんなんだけど、途中から私に興味を持っちゃって、今日は家族がいないから……って言うんだよ。ヤバいでしょ?」 「それはヤバいわ。私も前に『趣味の切手収集を見せたいんだ。』って奥の部屋に連れていかれる処だったのよ。そこへ奥さんが帰ってきて助かったんだけどね。」 「そうなんだ。 私なんか綺麗でも何でも無いのに、スカートのスーツ姿だと『中に入れ』とか『ゆっくりしていけ』とか、何が目的なんだか知らないけど、セクハラだけは止めて欲しいよね。」 「私はねえ、凄いイケメンのお父さんと意気投合しちゃってねえ………ヤっちゃったのよ……。」 「その話はもっと聞きたいわ。 それでシチュエーションはどんな感じだったの?」 「うん、とにかくカッコ良いお父さんでね。年は30くらいね、俳優だと☆☆★★タイプかなあ。 手相を見せてくれって手を握られてね。 『綺麗な方ですね、僕好みだ。』って言われて、そのまま手を引かれてハグしたの。」 「ほおほお、これからが良い処ね。」 「うん、『ホントに綺麗だ……。』ってキスする雰囲気になって……またコロンの香りが色っぽいの。」 「あーあ、私も そういうイケメンお父さんと、そう成らないかなあ?」 皆一斉に「チャンスは有る!」と言った。
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