私のトモダチ

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――今から5年前。 私が小学生の頃。 私には親友と呼べる女の子が2人いた。 が、忘れもしない小学6年生の冬――私は同時にその2人を喪ってしまったのだ。 親友達の名前は、1人が伊藤(いとう) 真知子(まちこ)。 もう1人の名前は廣瀬(ひろせ) 瑞樹(みずき)という。 2人とも大切な親友であり、当時の私のクラスメイトだった。 ――と言っても、実は廣瀬さんは小4からの転校生で、最初は私と真知子ちゃんの2人だけが仲良しの友達だったのだが。 そこに、偶然私達のクラスに転入し、私の後ろの席になった廣瀬さんが加わり――3人で遊ぶようになったのだ。 お金持ちのお嬢様でお姫様のような廣瀬さん。 ややクールで気は強いけれども賢い真知子ちゃん。 それに、おバカなグループの笑わせ役の私。 そんな3人で、私達は上手くやれていたように思う。 ――少なくとも私は、そう思っていた。
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