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何かがもたらした影響は、かなり大きかった。
突然泣いたり嘔吐したり、体を小刻みに揺すったり――シオンの中、時間のループが起こっているのは見てとれた。
すぐにでも助けを差し伸べたい。心を楽にする言葉をあげたい。願いながら、何も言えなかった。脳で溢れかえる膨大な言葉から、適切な一句を選び取れなかった。
僕が出来ることは、休職しシオンの気を反らすことだけだった。
告白を待つべきか、こちらから訪ねるべきか。何百回も思考を行き来しながら。
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