9-2**

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9-2**

 *これから先性的な表現を含みます。苦手な方は注意してください。  俺は安住にみせつけるように上着のボタンを外していく。 安住の目に情欲が灯る。勢いよく下着も全部脱ぐと目の前の大型犬が狼のようなギラギラした目に変わった。 「健吾。今日は煽ってくるね。久しぶりだし僕溜まってるよ。抱きつぶしちゃうかもしれない」 「いいぜ。お前が欲しいんだ。……ひとりじゃ奥まで届かないんだ」  自慰(マスターベーション)はしていたが後ろはどうしても思う様にできない。もうすでに安住の形に作り変えられた躰は前だけでは物足りなかった。 「奥までって。僕の事を想ってシてくれてたの?」  安住が堪らないと興奮した様子で抱き込んできた。 「お前以外に俺が誰を想うっていうんだ?」 「ああ。もう、これだから天然は!」     苦笑しながらも安住がローションを手に沿わせ俺の敏感な辺りを攻め始めた。安住が動きやすいように力を抜き、息を吐く。だが俺の内部を熟知している指の動きに思わず締め付けてしまう。 「感じてる?嬉しいけどもう少しだけ力を抜いて。もっと気持ちよくしてあげるから」  耳元で安住に囁かれると期待で胸の鼓動が早くなる。俺の反応が分かるのか嬉しそうに目を細めて口づけを深くした。舌を甘噛みされ上あごを舐めまわされる。舌が長いな。気持ちいい。ぼうっとするのは酸欠なのか感じてるのかさえもわからない。 「健吾? 大丈夫? ゆっくりするから辛かったら言ってね」 「え……ぁっあっ……」  安住のモノが俺の中へと進んでくる。やはり最初に入れられる時だけは緊張してしまう。なるべく息をこまかく吐き出すようにして挿入を妨げないように努める。 「ここでしょ?イイところ」  安住がぬぷっぬぷっと音が聞こえるように浅い場所で出し入れをしだした。 「ぅあっ。……ぁっぁあっ……や……」  ゾクゾクとする快感に声がおさえられない。 「イイ声。健吾。こっちむいて。ああ。綺麗だ」  安住が俺をみながらうわ言のように囁く。俺なんかのどこを見て綺麗だと思うのだろう。お前の方こそ王子様みたいな容姿のくせに。安住をにらみつけると小さく息をのむ様にして動きを速めてきた。 「はっ。その顔っ。煽んないでよ」 「煽ってな……んか……はっぁああっ」  ぐんっと中のモノが大きくなる。俺の片足を肩にかけると更に奥へと突き進む。 「なっ……ぁんぁっ……そ……こ。イイ……」 「ここ? ここだねっ」  安住の動きが早くなる。パンパンと音がなるほど叩きつけられ訳が分からなくなるほど喘ぎ乱れた。 「か……和真。……すき……好きだ」  次の朝。目が覚めると声が出なかった。昨夜叫びすぎたのが原因だろう。あくびを一つして起き上がろうとするが腰が痛すぎてベットに突っ伏した。 「健吾起きたのか? 今日は一日寝ててもいいよ。何か食べたいものはあるかい?」  安住がにこにこと満面の笑顔で抱きしめてくる。 「……のどが……いだ……い」 「大変だ!昨日喘ぎすぎたからかな?ごめんよ。あんまりにも気持ちよさそうだったから、つい張り切り過ぎちゃって」 「なっ……ば、か。……きもぢ……言うなっ」 「うん。うん。もう言わない。可愛かったよ」 「がっ。がわいく……ない」 「ふふ。うん。健吾はカッコかわいいよ。喉にいいはちみつ茶つくるね」 「おぅ……かゆも」 「中華がゆだね?健吾好きだもんね。わかった。すぐつくるよ!」  いそいそと台所に行く後姿を見ながら、自分の口元が緩んでいくのが分かる。もうすこしだけ微睡んでもいいかと俺はベットに潜り込んだ。             完結。 *明日からは番外編を少しだけ。w
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