節分

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節分

学生の頃、鬼の役のアルバイトをした。僅か1時間で万からの報酬。指定された場所にあったのは古い洋館で、白髪の紳士が待っていた。案内された部屋には少女がひとり。「鬼は外。福は家」と楽しそうに投げていたのは金平糖だった。数年後、ふと思い出して訪ねると、そこは更地になっていた。
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