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雪の成人式。。
僕の波紋はどれだけになって帰って来るだろうか?とませた事を横の彼女をみて呟く。
僕は少しは波紋を大きく作れる様になっただろうか?これは自慢気に心だけで反芻した。
雪は積もる。地面で溶けても波紋は雨よりも小さいだろう。
彼女はそう言った。積もる方が扱いやすいと。
「まぁ貴方が言う波紋は見返りなんじゃない?」
「見返りかぁー。。結果を追う時どうしても僕は利点とスピードを意識しすぎているのかもしれない」僕はいつも波を立てて人を乱暴に扱ってきたのだろうか?
積もる事が嫌いなわけじゃない。そりゃ昨日より今日接した方が関係はスムーズに進んでいく。
「2年前の雪の降る日私達は小鳥を助けたの覚えてる?あの時隆輝は小鳥を見て立派なクチバシだとこれで狩をするのかと褒めていたじゃない?」
「あの距離で見るのもそうだったけど、あの時は触ったしな。興奮したよ」
「隆輝はずっと先まで見てた。私は怪我の事を気にしてた。」
「そりゃ心配してどうにかなるなら良いが、俺たちは素人だからな。」
「ほらやっぱりずっと先を見てた!今もきっと先を見てる。。でもストレスにしないでね。私達はただ生きている訳じゃない。活かされ、生かされている。本当は平和なんか無い。雪は積もる。今日だけだろうけどね!」
「そうだな」
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