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本棚
引っ越しまでに沢山の本を片付けていた真理だが、それでもまだ結構な数の本が残っていた。
後、一郎も真理もDVDをシリーズで持っていて、リビングにおさめるにはちょっと多めのシリーズになっていたのでそれらを片付けるための本棚を一郎が作ってくれると言った。
そのまえに、これからの団地の生活を書いて行くうえで、部屋の説明が大変なので、鈴木家の二人が決めた部屋の名前を記しておきたいと思う。ここで、もう一度間取り図の画像を出そう。玄関を入って右の5.5畳は「すみれ」。
玄関正面の8畳は「さくら」。
キッチンは「ひまわり」。
リビングは「ダリア」。
リビング奥の寝室は「ばら」。
リビング後ろの猫部屋は「またたび」。
二人の間で、そのように呼び方を決めた。
引越したのが2020年10月3日。一郎は10月5日から本棚用に買ってきた板を切り、徐々に準備をしてくれていた。
本棚は「さくら」の103号室との境目に作ることに決めた。
まずはサイズを図って板を切り、オイルステインを布で塗った。図って切る間は板を少し抑えるくらいしか真理にできる事はなかったが、オイルステインはきっちり塗る必要はないとのことで、真理も手伝って塗った。
土日の作業できる日に、他の色々な作業もしながら徐々に進め、ようやく組み立てる日にまで到達した。
オイルステンが乾くのを待ち、10月18日にいよいよ組み立てに入った。
壁はコンクリートなのでそこに直接釘付けはできない。
縦の板を長押に固定。横板は渡してあるだけだ。これを続ける。持ってきた本と、DVDを入れ終わった所。右側2列。DVDと小説の棚です。左はどうしても紙で読みたいマンガ。オイルステインが良い味を出していると、二人で自画自賛した。
真理はこんなに大容量の本棚を自分で作ってしまう一郎を本当に尊敬した。真理は中学校の技術の授業で椅子を作ったが足の長さすらそろえる事が出来ない不器用だからだ。
横に渡しただけの板は本を乗せる事で安定し、ずれてくることもない。
本棚の右横にはこれまで使っていたテレビをセット。
「さくら」は真理の趣味の部屋として用意され、この後、電子ピアノや、ギターも買ってこの部屋で真理は色々と楽しむことになる。
ウォーキングマシンもこの部屋にセットすることになる。
真理はとにかく、本がないと落ち着かないので、本棚ができて、本がおさまった時に、ようやく引っ越しがひと段落したと、ほっとできた感じだった。
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